狩猟犬の血が騒ぐ？

連日の寒さも少し落ち着いて、この所春めいた日が続いています。
早朝冷え込んだ日でも、お昼近くには強い日差しが雪を融かし、
地面が所々で見え始めて、足元がサクサク状態になっています。

今までの防寒着が少し重く感じて…耳当てなんかは、もう必要がない陽気になりました。
待ちに待った春が、もうそこまで来ています。

最近ボノたちは、それはもうウキウキしながら、山の中を走り回っています。
それもそのはずです、気温が上がり始めて…辺りに、動物の匂いが漂い出したからです。

家の裏山は、広葉樹のミズナラの自然林で…南斜面は陽が当たって暖かです。
その後ろにひかえる山々は、この辺りで言う「王子の山」…。
母ちゃんは、小さい頃…どこかの王子さまが持ってる山かと思っていました…。
いえいえ…「王子の山」は、あの王子製紙㈱が所有している社有林です。

裏山からわき道を進んで…大きな門を過ぎると、林が連なっていて…、
そのまた奥には、今まだ手付かずの森林が広がっています。
倒れたままの大木を横切る獣の足跡…キタキツネ・エゾシカ・テン・ウサギなどです。

ボノはその匂いを嗅ぎながら、縦横無尽に森を駆け回ります。

獣の足跡に沿って…奥の方まで分け入って…ワン！ワン！ウォーン！と声を上げます。
数分間…ボノの姿が消えたかと思うと、予期せぬ所から山を駆け下りてきます。

ボノは、自分と私たちとの距離を嗅覚と聴覚で、確かめながら走っています。

私たちは、ただその場でボノを待っていればいいのです。
時々、「ボノ！ここだよ～」と声をかけます。
ボノは、「ワォーン！」と必ず返事をして…深い雪の中を難なく戻ってきます。

同じジャックラセッルテリアでも、トッティはそうは行きません。
「獣の匂い？」　「僕は興味ない…」そんな言葉が聞こえて来そうです。

飼い主から離れることは無く…深い雪に嵌ると迎えを待って、じっとしています。
危険なことは大嫌い、寒いの暑いの大嫌い…相変わらずの「ヲタク」ぶりです（笑）。

先週の山歩きでは…２０メートル先にいたエゾシカを、ボノが見つけました。
クンクンと鼻を動かして静止したかと思うと…雪の中を一目散に追いかけます。
ものすごい勢いです…谷へ降りたかと思うと、急な斜面を思い切り駆け上がります。

しかし…ボノの体では追いつけません…ボノの体は小さいし…、
残念ながら足の速さも…エゾシカには及びません。
その上、ボノは…ジャックの中でも、かなりの鈍足です（笑）。

狩猟犬の血が流れていても…すべての犬がその本能を発揮できるとは限りません。
訓練をしながら…少しずつよみがえらせていくものなのだと思います。
トッティとボノの違いでも分かるように、飼い主の遊び方や遊ぶ場所でも違いは顕著です。
その他、生まれ持った性格や体力…嗅覚や聴覚または視覚の違いもあるかもしれません。

こんなに活発なボノでも、穴を掘る行動はそれほどしません。
ジャックラッセル＝穴堀上手と言われていますが、我が家の２頭は得意ではありません。
なぜなら…穴掘りをする行動を「いけない！」と覚えているからです。
子犬の時に…飼い主から教えられることが…かれらの行動の大半になります。
芝生などを掘る行動はいけない！と飼い主が思うから…そう教えるってことです。

飼い主が、社交的であれば…犬も社交的になるでしょうし…。
飼い主が行動派か否かでも…犬の行動範囲や行動パターンが決まってくるでしょう。
何より…いかに躾けるかで、犬の本能がどう出るかが決まります。

ボノのような犬が、どこでも受け入れられるとは限りません。
幸いボノは田舎暮らしで、父ちゃんが行動的だからこそ許されています。
許される環境であって初めて、それは飼い主を喜ばせる個性になります。

大都会で穴を掘ることを許せば…それはＮＧです。
そこら中を走りまわり、猫や鳥を追えば「問題犬」です。
ジャックラッセルは狩猟犬の血が通っているから！なんて何の自慢にもならない訳です。

母ちゃん子のトッティ！

父ちゃん子のボノ！
さて…どちらがいいかはわかりません。

それぞれに楽しい個性を持っていて…私たちの癒しになってくれています。
こんな両極端なジャックラセッルと暮らせるのも…とても幸せなことなのかもしれません。

しかし、その犬がどんな環境で暮らしているかを、飼い主が見極めなければなりません。
放っておけば間違いなく本能だけの犬になり…そこから悲劇が生まれます。
いい犬・悪い犬の定義は…飼い主にかかっているのですから、責任重大です！

トッティだって、父ちゃん子だったら…、もっと自由奔放な行動派で、
ボノの様な子になったのかもしれないと思うと、何だか複雑な母ちゃんです。

コメント 8

不思議ですね。うちは、てんてんだけなので
私の育て方？と思うときがありますが・・・・。
うちもいっぱいワンがいたら父っ子、母っ子に
なるんでしょうかね？
ココちゃんは、どんな性格なんでしょうか？
by てんてん母 (2008-02-22 17:18) 

トッティー君もボノ君も本とに幸せですね～。もちろんココちゃんも！
人間は、ついつい比べてしまうけれど、犬たちにはそういう感情は
きっとないもんね。
ただただ、父ちゃんが好き、母ちゃんが好き。

例えば留守番の長いワンちゃんだって、外で繋がれてるワンちゃんだって
それが普通の事で、また、飼い主さんとの関係が心地良ければ
それはそれで、幸せだと感じれますよね～。

うちの二匹を、王子の山に放したら、どうするかなあ～？
楽しそうだね～本当に。
生き生きしてる！！
by チップアー (2008-02-23 20:41) 

てんてん母さま。

ココは、とても女の子っぽい所があります。
楽しい時は、父ちゃんでもいいけど…普段は母ちゃん子です。
お散歩も、皆が一緒だと父ちゃんに、ベタベタですが…。
それは、母ちゃんが後ろから一緒の時だけです。
母ちゃんの影がないと…散歩へは行きたくないようです、怖いのです。

ダックスの血は、家族意識が強いそうです。
私たち…みな一緒！そんな家族意識です。
だから、散歩でも他人に警戒し、みな一緒だと張り切っていますよ。
by Jackな気分 (2008-02-24 21:46) 

チップ＆アー母さま。

チップ君たちも…王子の山では、きっとウキウキするでしょうね～。
やっぱりそれは犬の本能ですよね。

自然の中で自由になる瞬間は…どの子でも気持ちがいいでしょう！

ただ、それから一歩進んでどんな遊びをするか？はその子の個性ですね。

藪で固まる子や、森を怖がる子、獣に匂いを好きな子やそうではない子、
それは色々でしょうね～。

新しい体験をさせて初めて、自分の犬を理解できますね。
そんな時、本当に社会性の訓練はとても大切だと思いますよね！
by Jackな気分 (2008-02-24 21:53) 

こんばんは♪
宅配のお兄さんです。
初めて、コメントさせていただきます。

Jackな気分さんの所は自然が沢山あって、良い所ですよね♪
私も、近くに遊ばせるとこがあれば、自由に走らせてあげたいと
いつも思っています。

我が家の、ジャックも散歩が大好きなので、王子の山に連れて行きたいです(^^)

by リンとラッキー (2008-02-27 21:32) 

リンとラッキーさま。

こんにちは…先日は偶然お会いできて良かったです！

そうですね～この辺はまだまだ自然が多いので助かっています。
山の中は、誰もいないので結構いい運動になります。

ジャックラッセルがいっぱいいたら…山の一層楽しいでしょうね。
でも春から夏は、ダニの宝庫なので立ち入れませんがね～。

そうそう、その後お腹の様子はいかがでしょう？
メールも大歓迎ですよ！！

今度一緒に遊びましょう！
by Jackな気分 (2008-02-28 14:32) 

お久し振りです。
雪原、素敵ですね～＾＾
楽しそうですね～！！
うちの花を、そういう所に放したら、どうするかな～！
きっと興奮して、走り回って、匂いまわると思います。

育て方って、性格に影響しますよね～
うちは、花と娘がなんだか似ていて.....良いにつけ悪いにつけ.....
これって、私のせい.....？？って思うことが、よくあります。＾＾；
by しのぶ (2008-03-04 00:01) 

しのぶさま。

そうですね…ジャックラッセルならば確実に喜び勇むでしょうね。
もう少ししたら、雪がどんどん融け出して、草が顔を出します。
そうしたら…あの嫌なダニが出てくるので…山はＮＧです。
今年は雪が浅く、特別この時期限定の楽しみですね。

生まれ持った性格もあるけれど、たぶん後天的な物の方が多いでしょう。
育て方や、その環境はとても大切だと思います。

だけど…それを家族が理解していれば…いいんですよね？
きっとそれが一番居心地がいいのでしょうから…。
花ちゃんと娘さん？
どんな所が…似ているのか…興味津々です（笑）。
by Jackな気分 (2008-03-04 22:04)