イリスの庭…２００７ [庭仕事]
ここ数日で花菖蒲が満開になった。
６月の低温で…昨年よりも開花が遅れ、害虫にも悩まされる中の満開だ。
花丈は大体私の腰くらいはあるだろうか…私の身長は１６３センチなので…結構な長さだ。
菖蒲の凛とした姿が好きなのだけど…花期が短いのがなんとも残念でならない。
一番美しいのは１０日間程だろうか…切花にしても…一つの花は一日で見ごろを過ぎる。
花の命は短くて…なんてよく言ったものだ。
でもまあ…それが刹那的な花の魅力なのかもしれないな。
ここのところは高温で…お天気もいいので…他の花も見ごろを向かえている。
薔薇は…イングリッシュローズが中心に…辺りへいい香りを放っている。
ゼフィリーヌ・ドルーアン
コティヌス（ロイヤルパープル）
つる薔薇は…ブラッシュランブラーが花を付けた…、
でもやっぱり、つるは暖かい地方の方がいいらしい…花に勢いが乏しい。
しっかりと冬囲いをしても、花数が少なく見ごたえがないのが残念でならない。
ブラッシュ・ランブラー
もしかしたら…、そのまま冬越しをした方がいいのかもしれない！などと思い始めた。
さて、「キング・オブ・テリア」がエアデールテリアならば…、
「キング・オブ・テイジー」は、このシャスター・デイジーだ。
シャスター・デイジー
花丈は１ｍ以上あるだろうか？
大きな存在感のある花を沢山付ける、それも確実に毎年。
株分けをすれば簡単に増えるし…王様はやはり見た目だけではいけないようだ。
強健で子孫も容易に繁栄しなければならないし…清らかで美しいが強いというのが理想なのだ。
この花は…少しでも、庭にアクセントをつけるから…一度試して欲しい。
花菖蒲が咲いて…今年のイリスの庭は、いよいよベストシーズンを迎えた。
勢いの無かったラベンダーは枯れ枝を剪定し…切り戻すことで精気を取り戻して、
少しずつではあるが…花を咲かせた…香りは甘く…リラクゼーション効果がある。
デルフィニューム（ミッドナイトブルー）
ラベンダーの思い出は…私が小学生の高学年の頃見たＮＨＫのドラマ「タイムトラベラー」。
今の「時をかける少女」の原作である…主人公はラベンダーの香りを嗅ぐと時空を飛べた。
未来から来た”ケン・ソゴル”という少年の不思議な魅力が今でも忘れられない。
その頃は、ラベンダー？？？って感じだったけれど…初めてこの香りを嗅いだ時は、
「う～～～んケン・ソゴルの香りってこれ？？？」って思ったのを不思議と覚えている。
なんだか…今にも時空を飛べるような…そんな気になるのである。
なんとも淡く切ない思い出を、限りなく秘めた香りなのである。
薔薇の美しい色は…「バラ色の人生」などと「幸せ」を譬えているけれど…。
色の名前は、すべて自然界に存在する何かから来た物であることは言うまでもない。
へメロカリス
トキ色は…絶滅したトキという鳥が、羽を広げた時の淡いなんとも言えない桃色を表す。
瑠璃色は…るりという野鳥の色で、青く美しい羽を持つ鳥が由来している。
やまぶき色も桃色もそうだ…英語のピンクは、あるナデシコのことを表す。
メギ（ローズグロー）
コティヌス、スモークツリー（グレース）
今年の庭の一押しは…このコティヌスである。
コティヌス属、うるし科…属名 煙の木・スモークツリー。
見た通り、つけた花が煙のようにフワフワしているから…ついた名前だ。
よく分枝し…寒冷地でも大きく良く育つ。
葉を楽しみたいならば、剪定せずにそのまま置いておくといいが…、
もくもくした花を、思い切り楽しむためには…春に丁寧に剪定するといい。
これが…思いの他、お客様や知り合いに褒められるから驚いた。
東京から持ち帰った分も含めて５本ほど持っているが…このグレースが一番綺麗だ。
本当に、自然から受ける恩恵は…人の生活には無くてはならないものだ。
それだけ…自然から学ぶことは大きいし…花の色や美しさを見て改めてそれを感じた。
どうか…来年も元気に…この素晴らしい色を見せて欲しいものだ。
今年も…この季節を迎えたれたことに感謝して…今年のイリスの庭を、目に焼き付けた。
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